Derailed


外した指輪 空に託して

走り出した僕達は

愛はいつだって間違わない、と

また笑った という夢を見ていた

 

あれは昨日の夜明けだろうか

絡めあった指先が

かすめた未来は 花火のように

目をそらしたら 消えてたんだ

 

二度と戻らない明日を見ていた

 

描いては消して 繰り返すたび

破れてしまう 朝がちらついて

この脈拍が止まらないから

継ぎ接ぎすぎた 明日は続くでしょう

 

あれから春を散らせるように

無邪気に嘘を並べた

外れたネジを愛しむように

昼間の月に隠れていたい

 

ふわり音もなく ずれていくだけ

 

約束しても 指は きれない

はぐれてしまう 夜が怖いから

レールを降りてどこへ行こうか

夢見た今日に轢き潰されるまで

 

その指先で 時を止めてよ

すがりたくなる 朝が切ないと

 ページの端に 書置き見つけ

消し去る前に そっと撫でた

 

この脈拍が止まる時まで

願わくば手を離さないで

夢見た今日に轢き潰されるまで

 

…僕達は 

愛はいつだって間違わない、と

夢を見ていた